私がこよなく愛するロックマンXシリーズの中でも歴代で最も難しいと言われるX6について思い出補正全開で振り返ってみる。
基本的にオススメはしない辺りパワプロ8の記事に似たり寄ったりで「またかよこいつ」って思われるマゾな私ですが、こんな尖ったゲームがあるのか…程度で読んでいただくといい。
尚本作は古くてマイナーなので、今更ネタバレもクソもないだろうから好き勝手書くぞ。
概要
PSより発売されたXシリーズ6作目。エックスが主人公だが後述する裏ルートのボスを倒すとゼロが解禁される。
シリーズ中でも屈指の難易度を誇ると今でもファンの間では語り草となっている。
といってもその実、雑に配置された敵や即死トラップといった粗が目立つ。難しいというよりも煩わしいと言った方が正しいかもしれない。
それでもストーリーそこそこ出来ている。自身の研究が理解されない研究者が歪んだ思想の元、その力を増長させ世界を征服しようとしたりとその悪についても深掘りされている。
今遊ぶと声優陣も粒揃いでエックスは森久保祥太郎、ゼロは置鮎龍太郎である。敵陣は藤原啓治・若本規夫、8ボスに石川英郎・高木渉が声を当てて、写輪眼を乱用してきそう個人的に聞きなれた声ばかりで嬉しい。後は三木眞一郎のマグマドリーム!って叫ぶの好き。
加えて各所でながれるBGMも素晴らしい点は見逃せない。BGMに関してはおいおい紹介していこう。
ゲームクリアまでの道筋
そんなに強くもないラスボスを倒すまでの道のりは一つではなく2つある。聞こえはいいが、8ボスを全部倒していくロックマン王道ルートと、ガッツリ手を抜くルートが存在する。
8ボス全撃破(正規ルート)
ロックマンシリーズ経験者にはなじみ深い8ボス撃破ルートだが、このゲーム特有のザコの多さと硬さが相まってとてもきつい。
コマンダーヤンマーク
X6において稀有な比較的難易度の優しいステージ。
難しさを挙げるとしたら、デカい昆虫レプリロイドが超強い・針が少し多い・ランダムでステージの構成や演出が変化するナイトメア現象では画面面積の半分近くが見えなくなる煩わしさ。
とは言えステージ・ボス通して優しい難易度の割に超強力なウェポンを手に入れられるので私は毎回ここを最初に攻めている。
そう、ヤンマーオプションはぶっ壊れ技なのだ。チャージして使うと周囲に居る敵をほぼ無条件で破壊して進める脳筋武器。
シールドナーシェルダン
メトロイドっぽい配色と面白いギミックが特徴のステージ。
雑魚敵のレーザーを利用して進む構造はユニークではあるが、やはりここにきてもスピード感に欠ける勿体ないステージ。
ボス撃破ルートだと一瞬で到達出来るが、裏ルートは少し冗長に感じる。加えて隠しパーツの位置がとてもわかりにくく、ライフアップの配置がスタップのドS加減を感じる程に鬼畜。
ボスはそんなに強くない。体力が少なくなると画面固定でエネルギー弾を撃ってくるややめんどくさい仕様。
とはいえ特殊武器がゼロで使うと、セイバーのヒット数を異常に増加させるバグ?なのか強さはピカイチ。
ブリザードヴォルファング
愛しさと切なさなBGMの氷ステージ。心強さはない。
勿論足場が滑りやすい仕様はお馴染み。巨大な氷の塊がやたらと降り注ぐ邪魔な仕様と、異常に滑りやすい激狭な足場地帯をやり過ごす必要がある。
突破すると頭上から降り注ぐロックアイスをやり過ごし登っていく半強制スクロール仕様。とにかくキャラコンが求められるステージだ。
ボスは強くも弱くもない。シリーズ経験者ならエックスバスターのみでも倒せる。
レイニータートロイド
ステージ内で複数の顔を持つ奇怪なステージ。前半は本作にしては珍しいロックマンらしさも持ち合わす一方、後半はハリ地獄地帯・即死連発地帯は少し頂けない。
最も一番気に食わないのが勝手にHPが低下していく謎・雨ギミックだ。減少量は軽微で気にならないが、ゲームが若干重くなる。エンコード殺しとも言える。
隠しパーツ付近にはやたらと無造作に置かれた即死針がプレイヤーのストレスを蓄積させる。ブレードアーマーで死にまくった奴、正直に手を挙げろ。
ボスはちょっと強い。背中のとある部位を破壊することによって初めてダメージが通る仕様なのだが、短時間に火力を出すテクニックや武装を持ち合わせないと長期戦になる。
後やたらデカい。
ブレイズヒートフェニックス
マグマが何故かファンタグレープな色をしている問題児ステージ。
このステージでは体力のクッソ高い中ボスラッシュがあり、芸もなく全部同じ個体。
フルチャのメタルアンカーかソーラーレイがあれば突破は苦も無く……ではあるが、知らずにエックスバスターで挑むとかなり時間がかかる。
加えてこの中ボスとの戦闘中にマグマが下から競り上がる強制スクロールの場面もあり爽快感もクソもない。
肝心のボスはHPが高ければゴリ押せる程度の強さ。ぶっちゃけ弱い。
メタルシャークプレイヤー
長い、だるい。即死プレスによって例に漏れずストレスを抱えたまま進める必要がある。
ライドアーマーをプレス機上死点状態のタイミングで高いところに設置するとプレス機が下がり切らない仕様を知っていれば前半は難なく突破できる。
中盤・後半はそういった救済策がないので、ひたすら即死と一々プレス機が上がるのを待たなければいけない。
加えて相も変わらずナイトメアがどこもかしこもいるので、画面全体を攻撃できる特殊武器がないとレスキューコンプは難しい。
ボスはまあまあめんどくさいが、壁蹴りで機を待って攻撃すればそこまで難しくない。
インフィニティミジニオン
プロレスの某曲にやたら似ているBGMが特徴のステージ。
ここでも巨大な中ボスと連戦を強いられる。こちらはまだ撃破そこまで難しくない(ゼロなら瞬殺)。
それよりも常時プレイヤーを連続してくる攻撃を避けながら、うじゃうじゃいるナイトメアから逃げ遅れたレプリロイドを救難する作業を同時にこなすのは初見ではほぼ無理。
肝心のボスに関しては歴代Xシリーズで8ボス最強呼び声高く、分裂と画面をやたら埋め尽くす泡攻撃が厄介。
グランドスカラビッチ
ナイトメア現象といわれるクソシステムのせいでステージ構成がランダムになり、レスキューコンプを狙うなら複数回来ることになる。
雑魚敵の配置があまりにも手抜きで、ステージのオブジェクトをすり抜けて自由に動き回る。レスキュー待ちレプリロイドの配置も極悪で、敵に襲われてレスキュー失敗に泣いたプレイヤーは数知れず。
アイテム・レスキューコンプを狙う人は勿論、RTAランカー泣かせのクソステージだが、ボスは案外弱い。
このステージの理不尽さに耐えうる人はこのゲームの適性は十分と言える。
余談ではあるがこのステージを即終わらせるバグがある。最近まで私は知らなかった。
裏ルート
このルートを選ぶとゲームのボリュームが著しく少なく感じる。各ステージの裏ルートから入ると、ナイトメア化?したゼロと戦う。
カッコいいBGMを他所に存外面倒な攻撃を連発してくる。
とはいえ、ゼロナイトメアはHPが低いのでゴリ押すことは十分可能。撃破すると超強力なゼロを解禁できるリターンに見合わない難易度だ。
ゼロ解禁後にもう一度裏ルートに来ると出現するのはハイマックス。流石は本作のVAVA的な立ち位置からか中々の歯応えを見せる。
通常のバスターやセイバーのみではダメージが通らない仕様かつ、弾速の速い攻撃を絶え間なく放ってくるので厄介。
とはいえ、8ボスを律儀に倒すことに比べればこちらを根性で倒してしまう方が遥かに容易く、そして早い。
秘密研究所
秘密研究所ステージ1
表裏のボスを踏破してたどり着くステージ。このゲーム、いやこのシリーズ1の問題ステージ。
やたらと即死トゲが設置され、一部のアーマーを除くとやたらとティウンティウンする箇所が複数ある極悪ステージ。上に進む上でギリギリのジャンプを要求したり酷い。というか雑。
尚、本ステージのBGMはX2のカウンターハンターステージ2のアレンジである。それがめちゃくちゃカッコよくて素晴らしい。エレキギターの切れ味鋭い音色が魅力の本曲は是非一度試聴して欲しい。
ステージ構成もさることながら出てくるボス「ナイトメアマザー」も出鱈目でダメージ判定のある部位がやたら小さかったりエリア内の約1/3を占めるボスが高速移動するなど素のエックスでは九分九厘撃破不可能。
尚アーマー無し素エックスでオワタ式というHP1縛りの元倒した伝説のプレイヤーがいる。死んだ回数は数千にも上ることからもその常軌を逸した難易度の高さがうかがえる。個人的にX3のシグマに匹敵する難易度。
秘密研究所ステージ2
やたらと数の多いトーテムポールと数多の針地獄がボス以上に厄介。動くオブジェクトを利用して壁蹴りしつつ進むのだが、やたらせまいのでそのオブジェクトと壁や床に挟まれて即死する。
ここは純粋にアクションゲームの腕前が問われる気がする。キャラコンや無敵時間の把握、特殊武器の巧みな使い分け等求められることは多い。
ここも理不尽でイライラ……とはいかず普通に突破したくて必死に頑張った。理不尽かと言われるとそうも思わない。時間がかかるところもあるが、本来8ボス踏破後のステージはこれくらいの難易度でも問題はなかったはず。それ故納得できなくもないステージだ。
秘密研究所ステージ2-2
ハイマックスを倒すと進めるステージ。もちろん問題なく進めるはずもないのがX6の裏切らないポイント。
エックスとゼロでステージ構成が変わる。キャラ毎にわざわざ用意してくれていると言えば聞こえはいいがどちらも怠い。(作品に総じて言えるが)
エックスルート
エックスのルートは素エックスorシャドーアーマーだと人力でほぼ突破不可能な落下死エリア。エアダッシュ付きのアーマーで突破することが基本で初見でシャドーを選んだ人は死にまくったはずだ。
道中のザコの多さや硬さも勿論面倒極まりないが救難しなくてよいのでここまで来られたプレイヤーに取ってそんなに気にならないはず。
ゼロルート
ゼロの基本性能の高さから切って切って切りまくる!
……とはいかずスクラップ地帯がありレプリロイドが何であれペシャンコにしてしまう。
半身の高さならしゃがみでどうにかなるが何とここは
全身潰される高さまで上型が降りてくる。
つまり落下穴を壁蹴りでやり過ごす必要がありプレス機が上死点まで上がるのを待つストレスと一撃死へのプレッシャーと向き合わなければならない。
ロックマンXシリーズはスピード感と自らをパーツや特殊武器で強化する楽しみであったが、事研究所ステージいや、X6全般では爽快感もクソもない。
VSゲイト戦
ようやっとたどり着いた研究所ラストはゲイト。床が一部しかなく落ちたら即死の穴有り。おまけにその足場ごとぶっ壊してくるワザを放ってくるのでまたしても煩わしさが…..。
攻撃手段は相手のエネルギー弾を破壊し、それで飛散する小さなエネルギー弾をゲイトに当てなければいけない。
至近距離でそれを速攻で行えばシンプルに攻撃出来るが、前述の足場破壊等の妨害がとても煩わしい。
とはいえ、ハイマックスや8ボス、そしてシリーズ最強呼び声高いナイトメアマザーを倒してきたプレイヤーならさして苦労することもない。それはこの先最後まで続くのが何とも悲しい。
シグマステージ
不気味なBGMと禍々しい色使いのステージ。流石はラストといった雰囲気作りは素晴らしい。
少し進むとシリーズお馴染みの8ボス踏破ゾーンがある。一見聞くと面倒な感じを受けるが、各種弱点武器で攻めるか、ゼロのセイバーキャンセルでゴリ押せる。
後者は知らないと出来ないが、威力は桁違いの強さで、シリーズ最強の瞬間攻撃力が出せる。何故ゼットセイバー攻撃時はボスに無敵時間がないのだろうか…..?
シグマ第1形態
鈍くて弱い。人によってはゲーム中一番弱く感じるだろう。
満身創痍のシグマがノロノロと近づき、遠距離技をたまに放ってくる。ゴリ押しは勿論、2,3回対峙すれば十分避けて反撃することも可能。正直に言ってミジニオンの方が強い。
シグマ第2形態
やたら多いHPと画面の1/4を占領しているデカいだけのラスボス。口を開けたタイミングしかダメージが入らないなどその仕様が=強さになっているのが切ない。
とはいえセイバー系統でえげつないダメージが通る。ゼットセイバーに関しては一振りで半分とか平気で削られる。
BGMが異常にかっこよく、ラスボスたる雰囲気はある。あくまで雰囲気。
こいつも”倒し方”を知らないととても苦労する。例えばエックスバスターのみで倒そうとすると結構時間がかかったりする。
ただ道中の研究所を通るにはアーマーがほぼ必須だし、あえてそこを素エックスやファルコンで突破出来る腕前ならこのラスボスもさして苦にならないだろう。
歴代最高難易度とは
採算に渡って文句ばかり書いたが結局のところ、そんなに難易度高いのか?と思う読者もいるかもしれない。
大したことないと書いたボスでも初見だと結構強いのもゴロゴロいる。というかシリーズ全般に言えるが2Dアクションに慣れてないととてもではないが8ボス踏破も厳しいだろう。
それでも歴代最高難易度と思うのはやはりインフィニティーミジニオンとナイトメアマザーの存在だ。
前者は異常な程分身して判定を置いて攻撃してくる泡攻撃が超強力だ。
後者のナイトメアマザーに関してはデカい上に超が付くほど速い。キャラコンも大事だし相手の攻撃フェーズでは電撃弾や火炎弾を避けることは慣れていても到底難しい。しかしその攻撃フェーズ中でなければこちらも反撃が出来ない仕様が鬼畜極まりない。
観て楽しむコンテンツの紹介
百聞は一見にしかずということで是非一度試しに遊んでみて欲しいところだが、今からこれを買って遊んでみて!と言えるほど無責任ではないし、何より私なら絶対買わない。
なので今回は動画をいくつか貼っておくのでそれで何となくの雰囲気が伝われば幸いだ。
ゼロは滅多切りと呼ばれるキャンセル技でシリーズ1の殲滅速度。セイバーとダッシュボタンを交互に入力すると動画のようになる。そこにガードシェル多段ヒットバグを組み合わせるとボスのHPが溶ける。マヂ瞬獄殺……。
こちらの動画では攻略困難・不可能レベルの大穴を突破する奇想天外な方法を紹介している。普通に遊んでたら誰しも一度は苦しむ箇所ばかりだ。
Any%版TAS。クリアすることが目的のAnyでは勿論裏ルート攻略だ。滅多切りの速度は流石に人力では無理だなと感じる。
100%版TASでX縛りの様だ。Any版にはないブレードアーマーを駆使した攻略も拝める。こうしてTASで観るとメチャクチャ爽快感がある。
せっかくなので大変ユニークで強いシャドーアーマーのTASも貼っておこう。
X6の評価
再三に渡って理不尽さを伝えてきたが、それはアクションに不慣れな人や初見プレイの場合だ。
攻略法や各種プレイヤーが有利になるバグを熟知していれば案外面白いのだ。某サイトではスルメゲーと書かれているが実に的を得た表現だ。
そして意外なことに海外ではX6の評価は高いとか。海外の人がtwitchで配信しているのも見たことあるし、steamで配信されているリメイク版の掲示板は英語で盛り合っている。
私自身X6は大変大好きで、たまにクリアを目指して遊んでいる。なのでこの記事は書いていてかなり筆が進んだ。
とはいえ周囲に誰一人としてX6を知る者がいないので大変さみしいです。誰かやりましょう。
リメイクのアニコレ2を買えばX6のおまけにX5・X7・X8が付いてくるぞ!これなら安心だね!!